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不妊症

排卵障害の漢方薬

2015.11.20


子宮卵巣

排卵が数ヶ月に1回になることを稀発排卵、まったく排卵が起こらないことを無排卵といいます。規則正しく排卵があれば規則正しく月経が起こり基礎体温表も2相性になりますから、月経が不規則(稀発月経、無月経)な方や理想的な基礎体温パターンにならない方は排卵に異常がある可能性があります。

 

中枢性の排卵障害(視床下部性)

月経3日目の血液検査で、FSHとLHとも低値の場合

もしくは、FSH、LHと値は正常にもかかわらず、排卵が起きない場合。

漢方薬は、専門的になりますが、温補腎陽、養血活血、に相当するものを使います。

温補腎陽、養血活血に使う漢方薬は色々あり、その型の体質等に合わせ

当方で、選択させていただきます。

 

月経3日目の血液検査で、FSHとLHとも低値で、婦人科にて排卵誘発剤の注射をしないと排卵しなかった方が、漢方薬のみで排卵し妊娠に至った例もあります。もちろん、婦人科の排卵誘発剤との併用も可能です。

また、未成熟のまま排卵をしてしまう場合にも固摂作用のある補腎薬を用いて卵を成熟卵させてから排卵させるようにしていきます。

 

卵巣性排卵障害

①多嚢胞卵巣症候群(PCOS)

漢方(中医学)では、主に次の2つのタイプに分けます。

  • 痰湿型(ふくよかな方に多い)

一般的には、化痰燥湿薬、活血薬、軟堅散結薬を用います。

  • 腎虚型(痩せ型の人に多い)

このタイプの方は、不正出血がだらだら続く場合も多いです。

一般的には、補腎薬を用います。また、不正出血がだらだら続く場合には清熱止血薬や温陽止血薬を併用します。

 

②早期卵巣機能不全(POF)

血液検査で、FSH>37mIU/ml、E2<30pg/mlの場合はPOFが考えられます。

西洋医学では、カウフマン療法を行い、卵胞の発育するのを観察し、卵胞の発育が見られた場合には、タイミング法や人工授精をします。体外受精をしている不妊専門の婦人科もあります。

 

漢方薬は、カウフマン療法をしながら、補腎薬、養血活血薬、化痰薬などその方の体質に合わせて用います。

 

③高プロラクチン血症

漢方薬は、一般的には、肝鬱腎虚や肝鬱脾腎虚に使うものを用います。

 

不妊症の漢方薬

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